鉄分は、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」を構成する成分です。ヘモグロビンは酸素を身体の隅々まで運ぶ働きがありますが、鉄分が不足すると運搬できる酸素が少なくなるため、各臓器の機能が低下し、いろいろな症状が起こりやすくなります。無理なダイエットで食事量が少な過ぎたり、同じ食品に偏ったりすると、鉄分ばかりではなく必要な栄養素も摂れません。鉄分を豊富に含む食品と共に、その吸収を助けるビタミンCや葉酸を含む食品も積極的に摂りましょう。
・鉄分を豊富に含む食品:レバーやあさり、ひじき、大豆とその加工品など
・ビタミンCを豊富に含む食品:ピーマン、葉野菜、かんきつ類、いちご、キウイ、メロン、柿など
・葉酸を豊富に含む食品:主に葉野菜やブロッコリーなど
小松菜入り深川丼
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栄養素(1人分)
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エネルギー437kcal
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たんぱく質10.4g
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脂質5.5g
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鉄分3.7mg
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塩分2.3g
鉄分の多いあさりと、吸収を良くするビタミンCや葉酸の多い小松菜を使った、野菜もしっかりとれる丼物です。みそ仕立てが主流ですが、塩と醤油、みりんなどの味付けで卵とじにすると、栄養価もアップしておすすめです。
材料(2人分)
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ごはん400g
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あさり(殻つき)250g
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長ねぎ40g
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しょうが10g(小1かけ)
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小松菜80g
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にんじん30g
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生しいたけ20g
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油8g(小さじ2)
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粉山椒(こなさんしょう)少々
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だし30g(2/3カップ)
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【A】みそ 18g(大さじ1) みりん 12g(小さじ2)
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作り方
- あさりは塩水につけて砂抜きし、殻をこするように洗います。 ポイント! あさりの砂抜きは、海水程度の塩水(2カップの水に塩小さじ2を溶かす)につけ、ふたをして涼しいところで2時間ほどおきます。
- 長ねぎは斜めの薄切りに、しょうがは千切りにします。
- 小松菜は固めに茹でて、4cmの長さに切ります。
- にんじんを短冊に、しいたけは薄切りにします。
- 【A】を合わせておきます。
- 鍋に油を熱し、ねぎ、しょうが、にんじん、しいたけを炒めます。
- ⑥にだしとあさりを加え、ふたをして煮ます。
- ⑦のあさりが開いたら小松菜を入れ、⑤を加えてひと煮立ちさせます。
- 器に熱いごはんを盛り、⑧を煮汁ごとのせ、粉山椒を振ります。
豚レバーとピーマンの炒めもの
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栄養素(1人分)
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エネルギー166kcal
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たんぱく質13.2g
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脂質8.2g
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鉄分8.1mg
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塩分1.1g
レバーは「貧血の特効薬」ともいわれる、鉄分の多い食品です。独特の匂いが気になる人も多いので、臭み抜きをしてから調理しましょう。しょうがや豆板醤などを加えると、さらに食べやすくなります。ピーマンの赤や緑の彩りで、視覚的にも楽しめる一品です。
材料(2人分)
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豚レバー120g
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酒10g(小さじ2)
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片栗粉6g(小さじ2)
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長ねぎ30g
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しょうが5g(1/2かけ)
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ピーマン50g
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赤ピーマン30g
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油12g(大さじ1)
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【A】豆板醤 2g(小さじ1/3) しょうゆ 12g(小さじ2) みりん 6g(小さじ1)
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作り方
- レバーは表面についている血液などを除き、流水にしばらくつけて、血抜きします。
- レバーの水気をふいて薄いそぎ切りにし、酒を振っておきます。表面を拭いて、片栗粉をまぶします。
- 長ねぎは斜めに切ります。しょうがはせん切りにします。
- ピーマン、赤ピーマンは種をとって乱切りにします。
- フライパンに油を熱し、長ねぎ、しょうが、レバーを中火で炒めます。
- レバーに火が通ったらピーマン、赤ピーマンを加えて炒め、【A】を加えて炒めます
宗像 伸子(むなかたのぶこ)
ヘルスプランニング・ムナカタ主宰 女子栄養大学専攻科卒・管理栄養士/山王病院、半蔵門病院栄養部に長年勤務/帝国クリニック栄養コンサルタント/東京家政学院短期大学客員教授
平成6年度(財)国民栄養協会の「有本邦太郎賞」受賞
カラー版 『一品料理500選』医歯薬出版/『1200キロカロリーの献立』日本放送出版協会/『からだにおいしい キッチン栄養学』高橋書店/『一生元気! 50歳からの健康ごはん』海竜社など著書多数。
宗像先生のホームページはこちらから。