ビタミンEは、強い抗酸化作用をもつ脂溶性ビタミンです。体内では活性酸素を除去する抗酸化物質として働いています。人間は、呼吸をすることで酸素を体内に取り入れていますが、その一部は体内で悪さをする活性酸素となり、老化を加速させたり、動脈硬化などの生活習慣病の原因になることもあります。
体内の活性酸素を除去するためにも、強い抗酸化作用をもつビタミンEやビタミンCを多く含む野菜や果物をしっかりとりましょう。
うなぎは、脂質やたんぱく質を豊富に含みます。消化器や目の粘膜を強化するビタミンAが多いのも特長です。また、老化予防になるビタミンE、疲労回復に効くビタミンB2や動脈硬化予防のDHAやIPA(イコサペンタエン酸)を多く含みます。蒲焼きのほかに、煮物や和え物などにアレンジして、時々食卓に登場させましょう。
うなぎは、あなご、かき、あさり、たい、さわらに代えてもOK。野菜は、ほうれん草、小松菜、にんじん、たけのこ、きのこ類など、いくつか組み合わせて加えてもおいしく作れます。粉山椒をふるとさっぱりと食べられます。
ツナ缶はたんぱく質、脂質に富み、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンB2、鉄など多くの栄養素を含みます。ツナ缶には油漬けと水煮がありますが、油漬けのほうが約7~8倍のビタミンEがあります。小判焼きは、一般にじゃがいもを使いますが、今回はビタミンEの豊富なさつま芋にしました。さつま芋のほんのりとした甘味がツナ缶とマッチします。
ツナ缶の代わりにいわしの油漬けやさばの水煮などを使ってもOK。さつま芋をじゃがいもに代えてもおいしく作れます。玉ねぎのみじん切りを炒めて混ぜるとコクがでます。 また、ミックスベジタブルを混ぜて炒めると彩りが豊かになり、食べごたえのある一品料理になります。
宗像 伸子(むなかたのぶこ)
ヘルスプランニング・ムナカタ主宰 女子栄養大学専攻科卒・管理栄養士/山王病院、半蔵門病院栄養部に長年勤務/帝国クリニック栄養コンサルタント/東京家政学院短期大学客員教授
平成6年度(財)国民栄養協会の「有本邦太郎賞」受賞
カラー版 『一品料理500選』医歯薬出版/『1200キロカロリーの献立』日本放送出版協会/『からだにおいしい キッチン栄養学』高橋書店/『一生元気! 50歳からの健康ごはん』海竜社など著書多数。
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