かゆみを撃退!乾燥による肌トラブルの原因とは?
![向井秀樹](https://www.zenyaku.co.jp/assets_c/2021/11/naoi_teascher-thumb-60x60-2736-thumb-60x60-2288.png)
監修:向井秀樹先生
東邦大学医学部 皮膚科 客員教授
![](https://www.zenyaku.co.jp/k-1ban/assets_c/2021/11/dryskin_1-thumb-800x450-2749-thumb-800x450-2289.png)
寒くなって空気が乾燥してくると、すねや腰がカサカサ、ムズムズ...。そのままにしておくと、他の肌トラブルにつながることも。正しくケアをして快適に過ごしましょう。
そのカサカサは乾燥が原因かも
肌がカサカサして白い粉をふいたり、ひび割れたり、かゆみがあったりする状態は乾燥による肌トラブルかもしれません(表1)。すねや腰などによく見られ(図1)、悪化するとかゆみや赤みが増し、湿疹状態となります。症状がひどくなる前に正しくケアすることが大切です。
![表1 乾燥による肌トラブルの症状](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Table1_skinproblems.png?20211019)
![図1 体で乾燥しやすい部位](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Fig1_dryplace_pc.png?20211019)
![図1 体で乾燥しやすい部位](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Fig1_dryplace_sp.png?20211019)
肌の働きと乾燥
肌の一番外側にある「角層」には外からの異物(細菌・アレルゲンなど)の侵入を防いだり、体内の水分が体の外へ逃げるのを防いだりする「バリア機能」があります(図2a)。このバリア機能において重要なのが、「細胞間脂質」「天然保湿因子」「皮脂膜」です。これらの因子が、乾燥やストレス、加齢、誤ったスキンケア、そのほかにも様々な原因(表2)で少なくなると肌が刺激を受けやすくなります(図2b)。かゆみや赤み、湿疹などを予防するためには毎日の適切なスキンケアで「バリア機能」を正常に保つことが大切です。
![図2 肌の断面](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Fig2_Skincrosssection_pc.png?20211019)
![図2 肌の断面](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Fig2_Skincrosssection_sp.png?20211019)
![表2 肌を乾燥させる原因](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Table2_causes.png?20211019)
肌を乾燥から守るために
一年の中でも冬は気温と湿度が低いため、肌が乾燥しやすい季節です。また、正しいと思っていたスキンケアが乾燥の原因になっている場合もあるため、まずはその原因を知ることが大切です。日常生活で気をつけたいことやスキンケアのポイントをご紹介します(表3、表4)。
![表3 日常生活で気をつけたいこと](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Table3_dailylife.png?20211019)
![表4 スキンケアのポイント](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Table4_Skincare_pc.png?20211019)
![表4 スキンケアのポイント](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_Table4_Skincare_sp.png?20211019)
軽い乾燥であればスキンケアで十分に対処できますが、悪化すると外用薬や内服薬が必要になる場合もあります。また、表3や表4で紹介したことに気をつけていても、乾燥やかゆみが治まらない場合は別の原因が潜んでいる可能性もあるため、皮膚科専門医への受診をおすすめします。乾燥に負けない健康な肌を手に入れるため適切なケアで肌をいたわりましょう。
![](/k-1ban/assets/img/dryskin/dryskin_naoi_teascher_illust.png?20211019)
スキンケアは毎日続けることが大切です。使用感のよい保湿剤を使いましょう。
・朝や日中は使用感がよく、べたつかないもの
・夜はクリームなど保湿効果が高いもの
上記のように時間によって保湿剤を使い分けることがおすすめです。
また、手足の保湿効果を高めるには就寝時に綿の手袋をつけたり、靴下を履いたりすることをおすすめします。