知っておきたい全身性強皮症のこと
知っておきたい全身性強皮症のこと

全身性強皮症の治療

病気の進行を抑えたり、症状をやわらげることを目指します

全身性強皮症の治療では、患者さんの状態に応じて、病気そのものの進行を抑えるための副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬、症状をやわらげるための対症療法薬を使用します。

治療方法 特徴・治療内容
副腎皮質ステロイド 皮膚硬化の進行を遅らせるために使用します。
アルキル化剤 免疫を抑制し、肺症状(間質性肺疾患)の進行を遅らせるために使用します。
プロトンポンプ阻害薬 胃酸の分泌を抑えることで、消化器症状(逆流性食道炎)の痛みや胸やけなどの症状をやわらげます。
プロスタサイクリン製剤 血行を良くすることで、血管病変(レイノー現象、手足のしびれ、皮膚潰瘍など)を改善します。
アンジオテンシン
変換酵素阻害薬
血圧を下げるために、腎症状(腎クリーゼ)に対して使用します。
エンドセリン
受容体拮抗薬、
ホスホジエステラーゼ
5阻害薬
など
血圧を下げるために、肺高血圧症に対して使用します。
抗線維化薬 全身性強皮症に合併した肺症状(間質性肺疾患)の進行を遅らせるために使用します。
抗体薬(生物学的製剤) 自己抗体の産生に関与するBリンパ球を除去することで、自己免疫異常を改善します。