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除菌コラム

知っておきたい!除菌/抗菌/殺菌/滅菌の違い

除菌用語

2020.10.01

自分や家族の健康を保つためには、いつも身の回りを清潔にしておきたいもの。そのために、菌やウイルスに作用するさまざまなアイテムが販売されています。

パッケージには「除菌」「抗菌」などの文字が踊っているけれど、そうした言葉のきちんとした違いについて、ご存じでしょうか?それぞれの意味と効果を知って、適切に使い分けましょう。

「除菌」とは

除菌とは「菌やウイルスを取り除いて、その数を減らすこと」。

洗剤・石けん公正取引協議会には「物理的・化学的または生物学的作用などにより、対象物から増殖可能な細菌の数(生菌数)を、有効数減少させること」と定義されています。減らす菌やウイルスの数・種類について、明確な決まりはありません。

菌を殺すのではなく除去することを指すため、手を洗ったり、食器洗いや掃除をしたりすることも、広い意味での除菌といえるでしょう。

除菌作用をもつ製品には、スプレーやジェル、ウェットシート、洗剤など、さまざまなラインナップがあります。

「抗菌」とは

抗菌とは「菌の増殖を抑えること」。直接的に菌を殺したり、取り除いたりするのではなく、菌が住みにくい環境をつくることを表しています。なお、経済産業省の定義では、ウイルスはその対象に入っていません。

ハンカチや靴下、パソコン用品、おもちゃ、ぬいぐるみ、カバン、スリッパ、便座など、抗菌加工の施されている製品は色々あり、いずれも菌が繁殖しにくい特徴があります。

「殺菌」とは

殺菌とは文字どおり「菌を殺すこと」。除菌と同じで、殺す菌やウイルスの数について、明確な定義はありません。

ただし、薬機法によって、「殺菌」という表示ができる商品は、医薬品や医薬部外品のみに限られています。消毒剤や薬用石けんなどでは、しばしば見かけるのではないでしょうか。

「滅菌」とは

滅菌とは「菌やウイルスといった微生物の数を、限りなくゼロに近づけること」。滅菌前の状態から、微生物の数を100万分の1以下に減らすことを指します。定義も明確であり、今回取り上げた4つのなかではもっとも強力な作用です。

ケガの手当てで滅菌ガーゼを使用する方がいるかもしれません。このように、基本的には医療になじみの深い言葉。たとえば手術用具や注射器などには、かならず滅菌が施されています。

図:除菌/抗菌/殺菌/滅菌の違い