痔の最大の原因は、便秘や下痢といった便通の異常です。
便秘になると便が硬くなり、排便時に長い時間いきむようになります。硬い便で肛門部がすれることや、長時間いきむことによる肛門への負担が、痔核や裂肛の原因となります。
下痢便は激しい勢いで排泄されるので、便秘と同様に裂肛の原因となります。また、下痢の水様便は、歯状線のくぼみに入りやすく、痔ろうを起こす原因になります。
座りっぱなし・立ちっぱなしなど、同じ姿勢を続けることで肛門部の血流が悪くなり、うっ血しやすくなります。デスクワークの多い人や長時間運転をする人、あるいは立ち仕事の多い人などは、注意が必要です。
忙しくてトイレに行けなかったり、電車の中で便意を我慢したりすることがたびたび重なると、便秘になりやすく、痔を悪化させる原因となります。
ゴルフ・テニス・野球など、瞬間的にいきむことが多いスポーツは、肛門部に負担がかかって血流を悪くさせ、痔を悪化させます。
とうがらしやこしょうなどの香辛料は、ほとんど消化されずに排泄されます。とり過ぎると便に含まれる香辛料が患部を刺激し、痔の出血や痛みの原因になることがあります。
また、アルコール飲料のとりすぎは、下痢を起こしやすくなり、痔ろうや裂肛の原因となるなど、痔を悪化させます。